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道北のヤマメ考察 [ヤマメ]

「道北の川に生息するヤマメは小型が多い」

昔から言われている常識なんだそうですが、たしかに今でもほとんどの河川には
あてはまると思います。

しかし一部の川ではここ最近、この常識から外れて良型のヤマメがけっこう釣れていたりします。
その理由は意外なところにあり、ヤマメの成長に影響を及ぼしているケースがあります。

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昨今の農業をとりまく時代の流れとでもいいましょうか。

後継者不足。
全国の農家の共通した問題だと思いますが、ここ道北でもそれは深刻で
高齢化し離農する農家があとをたたず、土地を手放さざるをえなくなっています。

人手が足りなくなった農村部では、組織化することでこの状況を乗り越える場合があります。
私の同級生もかつては個人農家でしたが、現在は法人化された組織に入り
サラリーマン農家として働いています。

経営者を失った土地を統合し、再整備して大規模に運営していくわけです。
コスト削減などメリットは多く、有意義な方法だと私も思います。

しかしここで釣り人の目線に変えてみると…

里川だった川は、田畑へ効率良く取水できるように整備されていきますから、
直線化され、コンクリートのU字溝で埋め尽くされ、さらに上流には土砂をせき止める砂防ダム、
河畔林は伐採されて、日陰を失った川は日光に晒され、容易に水温が上がってしまいます。

このところ、よく通っている川である年の夏に、支流から生ぬるい水が流れ込んでいることに
気付くことが何度かありました。

不穏に感じてその上流を確認しに行くと、たいがい川面を覆っていた林が綺麗さっぱり無くなっていたり、
川とは呼べないような、真っすぐな用水路に変わっていたりしました。

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しかし道北で暮らしていたヤマメにとっては、この変化が好材料になることがあります。

真夏でも低水温によって慢性的な餌不足であった川は、水温の上昇でヤマメの主な
餌である水生昆虫の数を増やします。

それまで少ない餌を奪い合っていたヤマメ達は、たら腹食べることができ
大型化が可能になっていきました。

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ルアーの中でも、特にミノーには大型のヤマメが好反応を示します。
私もここ十年くらいは毎年ミノーで尺ヤマメが釣れるようになりました。
最大は去年の38cmでした。腕も上がったのだろうと自己満足もしていますが。


しかし上記のような河川改修はまぎれもなく自然破壊です。
悪影響のほうが圧倒的に多いはずです。

ヤマメの餌が増え海に降る必要が無くなりサクラマスが減る

支流から流入する砂利が減り産卵場所が減少していく

過剰な工事で水温はさらに上がり生態系そのものが崩れる

etc

人間は何事も度が過ぎてから間違いに気付くことが多いので、
慎重に観察を続ける必要があると思います。


以上は、私と釣り仲間による偏重気味のちょっとした考察でした。
今回は釣行記ではありませんでしたm(__)m

《おわり》

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