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今年もアメマスから [アメマス]

【2016年3月某日】

前回の「しつげんのアメマス」記事以降も、めでたくT君からのお誘いが止まることはなく、今年も行ってきました。

Y川への釣行前夜の釣りの準備は、長い冬を抜け、辛かった雪かきから開放されたというバイアスもかかり、かなりワクワクものです。

なにしろ、自宅のご近所さんには高齢者が多く、雪がちらつく初冬になると、「今年の冬もお願いします」とニシン漬けを持ったおばあちゃんがやって来るのが常となっています。

毎日、除雪機で2~3軒分の雪かきをするのが日課になってしまいました。

おかげで、おばあちゃんの美味しいニシン漬けをいただけるので文句を言ったら罰が当たりますが。


早朝は魚の動きもかなり鈍いので、釣りスタートはちょっと遅めの7~8時頃にしています。

当日はけっこう風が強かったものの、強い浜風が名物みたいな地域ですので、釣り人のテンションには影響ございません。キリッ


私は相変わらず、自作の軽いジグで参戦。T君は私のジグに似たメバル用の市販ジグを持ってきていました。

ただ、現地に到着してみると、解氷間もなかったせいもあり、毎年アメマスが溜まっているポイントは、まだ氷が張っていてパス。

少し上流にエントリーすることにしました。

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ここはあまり深くはなく爆発は期待薄ですが、ちょうど風裏にあたりのんびりと釣りに勤しむには良いポイントです。

対岸の岸際に落として狙うのがベターなんですが、その対岸は木がハングしていて、軽いジグをかじかんだ手でキャストすると見事に枝の餌食になります。

アンダーで慎重に飛ばしますが、この日も2個回収不可になりました。目の前にぶら下がってるのに・・・

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釣果は二人あわせて16本。サイズも50cm止まりではありましたが、終始、「やっとロッドを振れる季節になった!」と清々しい気分でした。

一年中、ここで釣りしていたいと思ってしまうような川です。

《おわり》
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タグ:アメマス

しつげんのアメマス [アメマス]

【2012年3月某日】

単独で釣りに出かけることの多い私ですが、毎年3月になると決まって
ある友人からお誘いのメールが届きます。


『川が開きましたよ!来ませんか?(^^)』


釣り仲間のT君からです。
彼が住む街の近くには、湿原をぬって流れるアメマスが釣れるY川があるのです。


湿原の川は比較的水温が安定していて、一般的な川より早めに解氷します。
ルアーシーズンの幕開けは、いつもこの川からスタートしていました。


「お久しぶりです!」


午前8時に待ち合わせのポイントに到着すると、すでにT君が待っていました。
彼はルアーもフライも器用にこなしますが、今日は私に合わせてルアーで参戦です。

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ここのアメマスなんですが、実は一筋縄にはいきません。
この時期の水温は、まだまだ低く魚の活性が低いだけではなく、解氷し始めると
そこに釣り人が集中して、アメマスに相当なプレッシャーがかかっている状態です。


前年までは10g前後のスプーンやワームなどで、川底を叩くように狙っていましたが、
釣果は今イチでどうもしっくりきていませんでした。


釣果を出している人にはフライマンが多く、どうもルアーには無いナチュラルなアクションにヒントがあるような気がしていました。


そこで今年、私はあらかじめ家で3~5gのジグヘッドにフェザーなどを巻いた
自作のルアーをワレットにしのばせてきました。


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そしてこの日それがドンピシャリ!
周りでポツポツ程度に釣れている中、一人爆釣に酔いしれることとなりました。
底まで沈めた後、ごく自然に川エビが泳ぐがごとく、スーーン・スーーンとスローな
STOP&GOでアクションさせると面白いようにヒットしました。

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釣り始めて2時間で20本を数え、60オーバーも2本混じりすでに私は左うちわモード。
隣で苦戦していたT君がシビレを切らして私に、


「ちょっとそのルアー貸してくれません?」


と、言ってきました。


「別にいいけど…どうかなぁ…釣れるかなぁw」


素直に貸してあげればいいものを、私は高飛車な一言を付け加えました。
T君は私より年下ですが釣歴も長く、ルアーに関してのKnowHowだって間違いなく
上のアングラーです。


その証拠にすぐにこのルアーアクションのコツを掴んだT君は、ヒットを続けることになります。
私はそれまでの自分の釣果に満足していたので、T君に対して


「いいねいいねーw」

「お、さっきよりサイズアップしたんじゃない?」


などと最初は余裕のエールを送っていました。
しかしそのうち、さすがT君ロッドを大きくしならせます。


「でかい?」


「はい…でかいっス!」


ネットを持って近づくとちょうどアメマスが浮いてきました。


それは紛れも無く大物で、その日私が釣った60オーバーより一回りは大きなサイズでした。
私は、自作ルアーにヒットして嬉しいという半面、『やられた!』という嫉妬心を抱くのでした。
そんな私は思わず、


「アメちゃん!逃げて!」


と、冗談とも付かないことを言ってしまったのです。


「やめてくださいよwww」


と言いながらアメマスとファイトを続けるT君。


「ハハハw」


と誤魔化しつつファイトを見守ります。


しかし次の瞬間、ブチッと大きめの音とともになんと痛恨のラインブレイク。
足元の水草の中に走りこまれた直後のことでした。


「うわああ!マジでええ?」


その場にへたり込んでしまうT君なのでした。


私、

「・・・」


その後、釣りを続けるもアメマスより活性の落ちた私達は、間もなく納竿して帰路につきました。


T君、もう失言には気をつけるから来年も誘ってね。


《おわり》

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プーさんは時と場所を選ばず [ニジマス]

【2014年7月某日】

自宅から車で1時間とかからない小渓流のO川にニジマス釣りに出かけました。


私にとってその川は、「お手軽なニジマスの川」と位置づけていたせいか
その日も緊張感が欠けていて、思いっきり寝坊してしまいました。
さらに家の雑用を済ませてから出発したので、川に到着した時はもうお昼。
快晴で気温は30℃近く、蝉も絶好調で合唱していました。


ウェーダーとシューズを履いた時点でもう汗がじっとり。
ルアーの時は釣り上がりがセオリーではありますが、蒸し暑さに負けて楽な釣り下がりを選択。
なまけものアングラーの鏡ですね。


入渓したA橋から下流500mにあるB橋まで瀬が点在していますが、大場所といえる
ポイントはB橋のすぐ下に一か所あるのみ。
案の定、この時も攻めども攻めども、時折おチビちゃんが追ってくるだけで
B橋に到着したときの成果が、スプーンにヒットした20cmの1匹だけでした。


「アッチー…こんな時間は誰がやっても釣れないよね」


己が犯した寝坊というミスのせいなのに、ノー天気ななまけものアングラーは
陽射しを避け橋の真下で腰を下ろし、一服するのでした。


「あそこを攻めたら撤収しよう」


「あそこ」とは橋から20m下流にあって、山肌が露出しており、その崖にぶつかった川が
どんよりしたプールを形成して、右に90°カーブしている本命ポイントでした。


函状になったそのカーブを攻めるには、カーブの内側に張り出した岩が垂直に切り立っている
角の突端の足元に、わずかに堆積している砂に立つのが最適です。
そこまで行かないとカーブの先すら見通せません。


さすがに美味しいポイントを目の当たりにすると釣り人の性でしょうか、
なまけものにも気合いが入ります。
立ち上がり、ラインを結び直してこの日一番重い10gのスプーンを付けました。



ソワソワしながら突端に近付き、プールを覗き込みながらそこに潜む大物を想像します。
さらに近付きプールから目線をすぐ目の前の砂に移したときでした。
足跡のような凹みができています。


「あ~もう先に釣り人が入っていたのかぁ」


半ばがっかりして砂の上に立ち見下ろすと、凹みは丸くて人の足跡とは違うようです。
良く確認しようと、屈み込むその瞬間に気付きました。


「これ、ク、熊だ」


屈むのを止め立ちすくみ、ゾワ~っと背筋が冷たくなります。


初めてではないんです。渓流釣りをしていると、熊の足跡なんかは結構な頻度で遭遇しますから。


けどこの時の足跡は違いました。
赤茶けた粒子の細かい砂につけられた足跡のくぼみには、濁った少しの水が
今まさに浸み出している最中だったんです。
今さっき踏みしめられたばかり…


『パキッ』


その時、枝が折れる乾いた音がしました。
角に立ったことで見通せるようになったカーブの先、対岸の笹やぶの中から。

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居ます。出ました。
プーさんの登場です。


距離は20mくらいだったでしょうか。こっちを向いた顔だけがひょっこりと
胴体は笹に隠れて見えません。


こんなに近くで遭遇したのは初めてです。
しかも1対1、タイマン。こっちはロッドとランディングネットくらいで丸腰です。
あ、もちろんプーさんも丸腰ですが…


子熊のサイズではなかったと思います。
目が合った瞬間は頭が真っ白になりましたが、すぐに爆竹を持っていたのを思い出しました。
ベストのポケットから爆竹とライターを取り出します。


「火…火…あ~もうっ」


焦るなと言うほうが無理ですね。力むほど手が震えて火を点けられませんでした。
それも例えば「寒くてガタガタ」なんてものじゃなく、「ガッタンガッタン」震えるんです。
身体が、本能が理解するんですね。自分はアイツの餌であり玩具でしかないんだと…


『ザザザー!ドドドー!』


「ヒッ…」


…幸い、熊が走り出したのは私のほうではなく、逆の山へ向かってでした。
ちびりそうな顔をしていたであろう私を残して、あっという間に姿を消してしまいました。


ひょっとすると、熊はさっきまで私が一服していたあの同じ橋の下で涼んでいたのかもしれません。
上流から近付く人間の気配に気付き、下流へ移動していったところへ私が追いついたとも考えられます。


そのあと私はすぐその場を離れ、何度も何度も角の突端からプーさんが
顔を出さないよう祈りながら振り返り、橋まで戻って、爆竹が無くなるまで鳴らし続けながら
道路を足早に歩いて車まで辿り着きました。


真夏の真昼間に、道路のすぐ脇ともいえる場所で出くわすなんて…
川歩きの師匠は「熊は真夏になると夜しか動かんよ」って言ってたんですけどねぇ。



この日以来、近場のお手軽な川であるにも拘らず、O川には行く気になりません。
これが自分が自然の中ではウサギかそれ以下の、臆病なイキモノなんだと気付いた
日の出来事でした。

※画像は別の場所で撮影したものです。
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《おわり》

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道北のヤマメ考察 [ヤマメ]

「道北の川に生息するヤマメは小型が多い」

昔から言われている常識なんだそうですが、たしかに今でもほとんどの河川には
あてはまると思います。

しかし一部の川ではここ最近、この常識から外れて良型のヤマメがけっこう釣れていたりします。
その理由は意外なところにあり、ヤマメの成長に影響を及ぼしているケースがあります。

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昨今の農業をとりまく時代の流れとでもいいましょうか。

後継者不足。
全国の農家の共通した問題だと思いますが、ここ道北でもそれは深刻で
高齢化し離農する農家があとをたたず、土地を手放さざるをえなくなっています。

人手が足りなくなった農村部では、組織化することでこの状況を乗り越える場合があります。
私の同級生もかつては個人農家でしたが、現在は法人化された組織に入り
サラリーマン農家として働いています。

経営者を失った土地を統合し、再整備して大規模に運営していくわけです。
コスト削減などメリットは多く、有意義な方法だと私も思います。

しかしここで釣り人の目線に変えてみると…

里川だった川は、田畑へ効率良く取水できるように整備されていきますから、
直線化され、コンクリートのU字溝で埋め尽くされ、さらに上流には土砂をせき止める砂防ダム、
河畔林は伐採されて、日陰を失った川は日光に晒され、容易に水温が上がってしまいます。

このところ、よく通っている川である年の夏に、支流から生ぬるい水が流れ込んでいることに
気付くことが何度かありました。

不穏に感じてその上流を確認しに行くと、たいがい川面を覆っていた林が綺麗さっぱり無くなっていたり、
川とは呼べないような、真っすぐな用水路に変わっていたりしました。

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しかし道北で暮らしていたヤマメにとっては、この変化が好材料になることがあります。

真夏でも低水温によって慢性的な餌不足であった川は、水温の上昇でヤマメの主な
餌である水生昆虫の数を増やします。

それまで少ない餌を奪い合っていたヤマメ達は、たら腹食べることができ
大型化が可能になっていきました。

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ルアーの中でも、特にミノーには大型のヤマメが好反応を示します。
私もここ十年くらいは毎年ミノーで尺ヤマメが釣れるようになりました。
最大は去年の38cmでした。腕も上がったのだろうと自己満足もしていますが。


しかし上記のような河川改修はまぎれもなく自然破壊です。
悪影響のほうが圧倒的に多いはずです。

ヤマメの餌が増え海に降る必要が無くなりサクラマスが減る

支流から流入する砂利が減り産卵場所が減少していく

過剰な工事で水温はさらに上がり生態系そのものが崩れる

etc

人間は何事も度が過ぎてから間違いに気付くことが多いので、
慎重に観察を続ける必要があると思います。


以上は、私と釣り仲間による偏重気味のちょっとした考察でした。
今回は釣行記ではありませんでしたm(__)m

《おわり》

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デカニジは三味線を弾く? [ニジマス]

【2007年7月某日】

週末ごとに良型のニジマスと遊べた6月が過ぎ、水位が下がり水もぬるんだ7月。
大河T川の支流であるN川に出掛けました。

朝マズメに深場を狙ったものの結果が出ず、陽射しがジリジリと熱を持ちだした7時頃、
私は川に立ち込んだままポイント移動を考えていました。


>N川は中規模の渓流で、警報レベルの大雨が降らない限り水質はいつもクリアです。
上流にダムは無く、生息するニジマスやヤマメやアメマスの餌となる水生昆虫も豊富で
私のお気に入りの川です。シーズン中は何度も足を運んでいました。

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車に戻り移動した先は瀬でした。

100mほど藪コキして川原に降り立ち、身体に付いた朝露とクモの巣を拭いとりながら
深呼吸して初夏の清々しい空気を吸い込みました。

その瀬は川幅が20mくらいで、瀬の中にはヤマメが陣取っていて、
その少し下流では小型のニジマス、浅瀬は新仔のヤマメがいて…
でもこの日に狙っていたのは、6月に手が届かなかった60cmを超えるニジマスです。

長くはない瀬はやがて幅を狭め、対岸にぶつかって生い茂る草を浸食しています。
そこには倒れかかっている川ヤナギの木があり、枝が水面を覆っているまさにその場所。

デカニジの雰囲気はムンムンしてはいますが、時期と時間を考えると…んーどうでしょう。

しかしそれは1投目でした。

バルサ製50mmのシンキングミノーをヤナギの上流3mのところにキャストします。

ヤナギは枝が柔らかく水流に負けてしなるので根がかりを気にせず
遠慮なくミノーをドリフトさせながら沈めていきました。

スロー気味に、チョン・チョン・スー・チョン・チョン・スーと2回繰り返し誘います。
直後、

トンッ

川底の石にでも挟まったようなアタリ?

とりあえず手首を返す程度にアワセをいれてやりました。
するとスーッと下流に移動するライン。重さはそれほど感じません。

「なんだヒットしたのか…30cmくらいかな?」

そして下流の対岸に向かって走り出します。少し加速しながら…
私も追いながら下流に移動。

「いやいや、40はあるな」

対岸のボサ下に達し一時停止。すぐにひるがえし今度は岸に沿って上流にゆっくりと動きます。
やがて元々隠れていたであろうヤナギ付近まで近付いてしまいました。

主導権は相手側にあります。


>ロッドは長めの7.7ft。50cm前後のニジマスには力負けすることもありましたが、
使っていて楽しい柔らかめのロッドです。


ヤナギと密集した草の下に潜り込まれたらやっかいです。
ロッドを真横に寝かせてアオリ、引きはがしにかかります。

スプールを押さえ、グーーーッと力を加えていきました。
6lbのラインが糸鳴りを始めます。すると…

フワッ

いきなりテンションが抜けてしまいました。
張っていたラインが力無く水に落ちます。

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「ありゃりゃ、バレたか?」

それもつかの間、水面に落ちたラインが弧を描き始めました。

「まだいた!」

ヤナギの手前でまた下流に走り出していたのでした。
ラインを巻きながら相手との距離を詰めるため、私は川原から水中に立ち込みます。

そいつは私の10m先、水深1mの川底付近にいます。まだ目視はできません。

「賢いな、50upか、よし!」

さらに一歩踏み出しました。
私の存在に気付いたのか、直後からのファイトは私の冷静さを吹き飛ばすものでした。

ジャンプ、ジャンプ、突っ走り、首振りのオンパレード。
ドラグは金属音のように鳴り響き、浅瀬を右へ左へ走らされた私は頭からビチョビチョになっていきます。


……。
何分経ったかは分かりません。時間感覚なんてアドレナリンが溶かしてしまいました。

ヒットした場所から50m下流で、私とそいつは3mの距離にいます。

「でけー!ふとー!」

背中のネットを左手に、右手はロッドを高く掲げ寄せにかかります。

ネットインはあっけなく成功。

でもその瞬間に口からピョコンとミノーが外れました。
細軸のシングルフック。2本とも90度近く伸びています。ギリギリでした。

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ワニ顔のニジマス♂で62cmでした。

その後このニジマスは、速やかに水の中で回復させてからリリースしました。


これが私が初めて60cmを超える野生のニジマスを釣る事が出来た日のことでした。

それまでのニジマスとは全く異色なファイトがとても印象的で、
狡猾で獰猛な文句なしのファイターでした。

《おわり》

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一酸化炭素中毒。やってしまった!③ [ワカサギ]

=前記事からのつづき=

救急病院

秘境S湖から救急搬送で病院へ。

S湖からCO(一酸化炭素)中毒の治療が可能な病院までは1時間半もかかります。

重症ではなかったのが幸いですが、移動中は息苦しさと手足のしびれがとてもつらかったです。
酸素マスクをして、脈拍と血圧、CO血中濃度を測定しながら雪道の峠越えです。


A市の赤十字病院に到着。

道北でも指折りの大きな総合病院に運び込まれ、適切な治療していただきました。

2気圧の高圧酸素で満たされたチャンバー(一人乗りの潜水艦のような金属カプセル)
のなかで2時間の間安静にしている治療(大量の酸素を吸い込み体内からCOを追い出す
:閉所恐怖症の方は不可とのこと)を受け、翌日まで継続しての酸素吸入、水分補給の点滴などを
施されました。


治療の効果はてき面でした。
なんと一晩で体調はほぼ回復。普通に朝食をいただいたのち退院もできました。


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CO中毒は酸欠症状をひきおこします。

担当医の説明によると、今回、その息苦しさから呼吸を早くしすぎたため、過呼吸を併発していたそうです。
手足のしびれがそれの症状でした。

だからといって呼吸を遅くすると、酸欠が進行して重篤になりかねません。
こういった場合の呼吸のバランスは難しく、やはり即急に病院での適切な治療が必要だそうです。


後遺症

この記事を書いている時点で、退院から一か月が経過していますが体調に問題はありません。

しかしCO中毒は後遺症として、数週間から数カ月後に神経障害や判断力の低下などの
症状が出る事があります。

いくらCOの血中濃度が正常に戻っても、体内の脂肪や脳組織には蓄積されたCOが残るそうです。
そのためしばらくは体調の変化に注意していきたいと思います。


反省

慣れとは怖いもので、「ちょっと寒いから」と閉じたテントの小窓がアダとなってしまいました。

その後、CO探知警報機を購入したりしましたが、しばらくは氷上に繰り出す気にはなりません。
猛烈に反省しています。猛省です。

テント内で暖房なんか使用するからだ!!とお怒りの方もおられるでしょうが
-20℃が当たり前なS湖の釣り場では、現地スタッフが各テントを見回り
換気を推奨し、トラブル時は自己責任のうえで許可されています。

ただし練炭、薪の使用は絶対NG!

おわり


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一酸化炭素中毒。やってしまった!② [ワカサギ]

=前記事からのつづき=

救急車

荷物も積み終わり、運転席に座りヒーハーヒーハー ←呼吸です

「あ~しんどかった…帰ろ」

直に回復するだろうと車を走らせ帰路につきます。


しかし5分としないうちにひどいめまいが襲ってきました。
ちょうど路肩に駐車帯があり、そこに車を停めました。

と同時にみるみる手足のしびれがひどくなり、口も渇きカラカラに…

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10分ほど様子を見ましたが回復しないので、
人生で初めて救急車のお世話になることにしました。

手のしびれがひどく、携帯電話のたった3つの数字さえ押し間違えてしまう…

やっと繋がったと思ったら、口内が乾ききってうまくしゃべれないんです。

何とか症状と場所を伝えたら、電話先の隊員さんがおっしゃいます。

『到着まで40分ほどかかります。頑張ってください!』

『エ…ヨンジュ…ハイ…マッテマス』

さすが秘境のS湖です。救急車でも40分かかります。
省略しますが、長かったですねーこの40分は。

そして来てくれました、救急車。

ストレッチャーに横になり、すぐに血液検査でCO(一酸化炭素)が検知されました。

血中濃度は17%。幸い重症の数値には達していませんでしたが、
テントから出て約2時間経過してもこの値だということで、一酸化炭素中毒により治療が必要とのこと。

救急病院へ搬送になりました。
                       
                       《つづく》


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一酸化炭素中毒。やってしまった!① [ワカサギ]

【2016年2月某日】
氷上ワカサギ釣り

前日から雪が降り続いたため、朝6時に起きて家の周りの雪かきをしました。

1時間半ほどせっせと動き回り、終わったころには汗だくです。

「今から行けば9時過ぎには始められるかな…」

着替えもせずに車に乗り込みS湖へ向かいました。


今週はなんやかんやで忙しく寝不足が続いてました。

身体のだるさと鼻声なのは自覚してましたが…だけど貴重な週末をストレス発散に使いたいのです。

どこもかしこも雪と氷におおわれた冬、テントを張って暖房つけてぬくぬくとワカサギ釣り。
楽しいんですよね~


S湖に到着。そそくさと準備します。

ソリを引いてポイントまで約500mを歩き、テントを張る前に雪かきして氷に穴開けて
それからテントを張り、その中に自分だけの秘密基地を設営します。

本日2度目の汗だく。


暖房がわりのガソリンバーナーに点火して準備万端。

開始してからの反応は、可もなく不可もなくといった感じで釣れ続きました。

汗が引いたころに少し寒気を感じ、体調も考えて天井の小窓を閉じました。
いつもは開けっぱなしの天井の小窓…


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ワカサギの仕掛けにサクラマスもきた!
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早目に帰ろうと思い午後2時に終了。わずかに200匹に届かず。
でも4時間弱でこの釣果は悪くはないですね♪

帰り支度しましょ。


立ち上がると、すぐにクラクラ~っときたんです。

「寝不足がたたってるな、本格的に風邪かも…」

荷物をまとめてソリに乗せます。

あー身体が本当にだるい…

駐車場までの道のり、数十メートルごとに立ち止まりしゃがみ込んでしまいます。


なんとか車までたどり着いたときには手足までしびれてきました。
とにかく息苦しかったので、意識して深く早く呼吸するよう心がけていました。

                                  《つづく》


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